世界遺産神宿る島沖ノ島を拝む沖津宮遥拝所を参拝!御朱印や見所はこちら

宗像大社
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ここでは沖ノ島に御鎮座する宗像大社の沖津宮と沖津宮遥拝所について記しています。

 世界遺産宗像大社

世界遺産に登録されている宗像大社は福岡県宗像市田島の本土にある辺津宮(へつぐう)と、船に乗り大島に渡ったところにある中津宮(なかつぐう)、そして神職以外立ち入ることが禁止されている沖ノ島にある沖津宮(おきつぐう)三社の総称です。

宗像市の大島から参拝することができる沖津宮。

その読み方は宗像大社のホームページによれば「おきつぐう」と読むそうですが、その沖津宮に最も近くから参拝できる場所が大島にある沖津宮遥拝所です。

沖津宮がある沖ノ島はご神職以外が立ち入ることができないとっても神聖な島。その沖ノ島からは古代祭祀の遺跡が多数発掘されており、その遺跡は宗像大社辺津宮の神宝館に国宝として保管されています。

ということで、

icon-chevron-circle-right 宗像大社の沖津宮とは?
icon-chevron-circle-right 宗像大社沖津宮のご利益は?
icon-chevron-circle-right 宗像大社沖津宮に参拝するには?
icon-chevron-circle-right 沖津宮遥拝所の御朱印は?
icon-chevron-circle-right 沖津宮遥拝所の見どころは?
icon-chevron-circle-right 沖津宮遥拝所のアクセスは?

このあたりが気になっている方は是非参考になさってみてみてください。

では早速見て行きましょうー

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宗像大社の沖津宮がある沖ノ島はとっても神聖な場所

現在は宗像大社のご神職が約10日交代で1人のみが常駐している沖ノ島の沖津宮。

2017年に世界遺産に登録される前までは、公募で選ばれたほんの一握りの一般男性のみ、立ち入ることが許されていましたが、世界遺産登録後は前述したとおりご神職以外は立ち入ることができなくなりました。

 メモ

澄み渡った日であれば、↑の画像の正面あたりに49km先の沖ノ島が見えるそうですが、この日は残念ながら目視することはできませんでした。

沖ノ島のことは一切口外してはならない

ご神職といえど、沖ノ島で見たこと、聞いたこと、これらを一切口にしてはならない。このことから沖ノ島を不言様(おいわずさま)と呼び、古代よりとても神聖な場所として信仰されてきました。

一木一草一石たりとも持ち出してはならない

島全体が宗像大社の境内地である沖ノ島。この沖ノ島からは何一つ持ち出してはならないという掟が厳重に守られています。

女人禁制

住人は一人もおらずご神職が一人のみ交代制で常駐しており、監視カメラによる監視も行われています。

上陸前には海中禊

ご神職以外は渡島できない沖ノ島は、ご神職でさえも上陸前に衣服をすべて脱ぎ海中で禊を行ってからでないと上陸が許されません。

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沖津宮の御祭神とご本殿

宗像三女神のうち長女にあたる田心姫神(たごりのひめのかみ)がお祀りされている沖津宮。

私たちが実際にこの目で拝むことはできませんが、沖ノ島に現存するご本殿および拝殿は昭和7年(1932)に造られたものだそうです。

大きな岩に囲まれるように建つご社殿は宗像大社のホームページ上で拝見することができますが、写真だけでもその神聖さが伝わってきます。

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宗像大社沖津宮の御祭神「田心姫神」のご利益は?

海上・交通安全の神様として有名な宗像大社ですが、沖津宮の御祭神である田心姫神にはどんなご利益があるのか。調べてみました。

が、あまり有力な情報がありませんでしたので、今後勉強して随時こちらに情報をアップしていきたいと思います。

一説には出雲大社の御祭神である大国主命と結婚した田心姫神は、海上や交通安全の他に夫婦円満や縁結び、子宝にご利益があるという説もあるようです。

宗像地域の人々からの信仰

「田心姫神」のご利益は今後勉強したいと思いますが、沖ノ島への信仰は古くからあったようで、海上安全五穀豊穣家内安全豊漁祈願などの願いを込め、大昔から沖ノ島を遥拝していたようです。

そんなにも長いこと神域として容易に立ち入ることができなかった沖ノ島。そんな神聖な場所が今も残っているなんて、とてもロマンを感じますよね。

沖津宮に最も近くから参拝できる沖津宮遥拝所

宗像市大島にある沖津宮遥拝所は沖ノ島にある沖津宮を最も近くから遥拝できる場所です。

大島から沖ノ島までは約49km。

晴れた日には沖ノ島を望むことができる沖津宮遥拝所は、ただ波が打ち寄せる音だけが聞こえる静かな場所で、神宿る島を静かに遥拝することができます。

残念ながら私が訪れたその日は沖ノ島を目視することはできませんでしたが、神聖な雰囲気はただただ身が引き締まる思いで、沖ノ島は見えなくとも神聖な空気感を感じることができました。

沖津宮遥拝の御朱印は中津宮の社務所でのみ拝受できます

参拝の証として頂く御朱印ですが、沖津宮遥拝の御朱印は、遥拝所と同じ大島にある宗像大社中津宮の社務所にて頂くことができます。(↑の写真の左側が沖津宮の御朱印)

沖津宮の御朱印

中央に「宗像大社沖津宮」、右上にご神紋の朱印。
中央に「沖津宮」、右上に「遥拝」と墨書きされたもの。

初穂料:500円
直書き

奉拝ではなく遥拝というのがまたいいですね。

沖津宮遥拝所の見どころ

海沿いのある沖津宮遥拝所の境内は見てのとおり広くはありません。

パッと見てすべてが見渡せてしまうほどの広さですが、だからこそ見落としてしまう!なんてこともありますので、

せっかく遥々ここまで来たんですから見落とすことのないよう沖津宮遥拝所の見どころを事前に確認しておきましょう。

49km離れた沖ノ島をご神体として拝むご社殿

大島の北側にある沖津宮遥拝所。海沿いの丘にあるご社殿は昭和8年(1933)に建てられたもので、49km先の沖ノ島を御神体として拝む拝殿の役割を果たしています。

日本には遥拝という文化が古くからあり、埼玉の三峯神社や茨木の鹿島神宮、神奈川の箱根元宮などにも遥拝の文化が見られます。

ここ沖津宮遥拝所のご社殿は通常扉は閉ざされていますが、年に2度ほど(旧暦3月15日・旧暦9月15日の沖津宮大祭)その扉が開けられ、ご社殿内から沖ノ島を遥拝することができるそうです。

古くから遥拝所があった歴史を伝える石碑

遥拝所に着くと長い石段がありますが、その麓にこちらの石碑があります。

随分と時間が経過したせいか彫られた字が読みづらいですが

「寛延三年 澳嶋拜所」

と彫られています。

寛延三年は1750年ですので、少なくともその時代にはこの地に遥拝所があったということですね。

ちなみに寛延弐年(1749)と彫られているという情報も見られましたが、ここでは文化財研究家の松本将一郎氏の論文を基に寛延三年としました。

鳥居の手間にある祠は正三位神社

同じく松本将一郎氏の論文によれば、この祠は正三位神社で、志賀三神をお祀りする沖津宮の末社であるようです。

やはりこちらも沖津宮のある沖ノ島を遥拝するように建てられていますね。元々は沖津宮遥拝所のご社殿よりも高い位置にあったものが、昭和14年に今の位置に移されたんだとか。

松本将一郎氏論文はこちら

鳥居

正三位神社を過ぎると鳥居が出迎えてくれます。昭和63年に造られたようですね。しっかり一礼してから進みましょう。

石燈籠

ご社殿の両脇に立派な石燈籠があります。

「瀛津宮」「筑前宰相源朝臣斎溥献」「慶應三年丁卯八月吉日」

と刻印されています。

慶應三年は1867年。つまり江戸時代に造られたものということですね。

古くからあるであろう石柱

沖津宮遥拝所のご社殿左側に海に向かっていく石段があり、これを上がっていくと膝くらいの高さの石柱があります。

刻印等は見当たらず、
いつ造られたのか、
何の目的があるのか?

は分かりませんでしたが、

沖ノ島方面を向いていることから考えると、個人的にはここから沖ノ島を遥拝していたのではないか? と思っています。

沖津宮遥拝所のアクセスや駐車場など基本情報

沖津宮遥拝所の基本情報やアクセスについてこちらです。(↑が沖津宮遥拝所の駐車場です)

宗像大社沖津宮遥拝所の基本情報と駐車場

■所在地福岡県宗像市大島1293
■TEL0940-62-1311
(宗像大社辺津宮社務所※沖津宮遥拝所は無人のため)
■最寄駅JR鹿児島本線「東郷」駅
■駐車場あり
駐車料金:無料 沖津宮遥拝所手前の道路沿いに数台分あります。
■主祭神宗像大社の御祭神は宗像三女神(宗像大神)【田心姫神(たごりひめのかみ)、湍津姫神(たぎつひめのかみ)、市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)】で沖津宮にお祀りされているのは田心姫神(たごりひめのかみ)
■創建不詳(有史以前)
■社格式内社 別表神社(旧官弊大社)
■例大祭10月
■ホームページhttps://munakata-taisha.or.jp/

 

宗像大社沖津宮遥拝所のアクセス

宗像市大島の北側にある沖津宮遥拝所は九州本土からはフェリーまたは旅客船に乗っていかなくてはなりません。中津宮の記事をご覧頂いた方はもう既にご存じですよね?

九州本土からは、まず神湊にある神湊港渡船ターミナルに行く必要があり、そこからフェリーなら25分、旅客船なら15分ほどで大島に到着です。

大島港ターミナルからは

歩き、
レンタサイクル、
レンタカー、
バス

のいずれかで行くことができますが、沖津宮遥拝所のアクセスについては、より詳しくまとめた記事がありますので、そちらで確認して頂けたらと思います。中津宮のアクセスとともに詳しくご紹介していますので。

宗像大社沖津宮と沖津宮遥拝所|まとめ

では、最後にまとめますね。

icon-chevron-circle-right 宗像大社の沖津宮とは?
世界遺産、神宿る島沖ノ島。沖ノ島で見たこと、聞いたこと、これらを一切口にしてはならない。一木一草一石たりとも持ち出してはならない。女人禁制。上陸前に衣服をすべて脱ぎ海で禊をしなくてはならない。古代祭祀遺跡が多く発見されている沖ノ島は神聖なとっても神聖な場所。宗像大社のご神職が約10日ごとに交代制で常駐している。

icon-chevron-circle-right 宗像大社沖津宮のご利益は?
海上・交通安全の神様として大昔から信仰されてきた宗像大社。沖津宮の御祭神は田心姫神は出雲大社の大国主命と結婚したことから縁結びのご利益があるという説も。

icon-chevron-circle-right 宗像大社沖津宮に参拝するには?
沖津宮のある沖ノ島へは世界遺産に登録されてからはご神職以外が立ち入ることは禁止されています。ので、沖津宮への参拝は大島北側にある沖津宮遥拝所で参拝を。お時間がない方は九州本土の辺津宮にある第二宮でも沖津宮に参拝できますが、せっかくなら沖津宮に最も近い場所である沖津宮遥拝所で参拝されてみては?

icon-chevron-circle-right 沖津宮遥拝所の御朱印は?
沖津宮の御朱印は大島にある中津宮の社務所にて拝受できます。

icon-chevron-circle-right 沖津宮遥拝所の見どころは?
古くからこの地で遥拝という風習があったことが分かる石碑石燈籠が遥拝所にはあります。晴れた日にはここから御神体である沖ノ島を見ることができますが、沖津宮遥拝所にある歴史的な建造物にも是非、見て、触れて、歴史を感じてみてください。

icon-chevron-circle-right 沖津宮遥拝所のアクセスは?
中津宮と同じ大島にある沖津宮遥拝所。九州本土からはフェリーに乗って大島に渡る必要がありますが、辺津宮、中津宮、沖津宮遥拝所の参拝は1日あれば十分可能です。詳しくは中津宮と沖津宮遥拝所のアクセスを詳しくまとめた記事がありますんで、そちらで確認なさってみてください。
って感じでしたね。

2017年に世界遺産に登録された宗像大社。

沖津宮遥拝所は沖ノ島を御神体として信仰していた古代の文化に触れることができる貴重な場所。大化の改新においても九州で唯一、土地の私有が認められた神郡でもあった宗像大社です。

九州本土にある辺津宮のみを参拝される方が多いようですが、神宿る島を最も近い場所で参拝なさってみてはいかがでしょうか?