ここでは鹿島神宮摂社の坂戸神社について記しています。
よりディープに鹿島神宮を!という方に是非とも参拝してほしい坂戸神社。
時は奈良時代、和銅六年(713)に編纂された「常陸國風土記」によれば、
坂戸社、沼尾社と鹿島神宮本宮の三社を合わせ
「香島之天大神(かしまのあめのおおかみ)」と称す。
と記述されている。
つまり坂戸神社は大昔から篤い信仰のあった神社だったということ。
林に囲まれたその場所は、決して偶然には訪れることはないであろう場所。
静かにご鎮座されるご社殿は小さいながらも、ひとたび訪れれば不思議とパワースポットであると感じられる坂戸神社。
東国三社参りに隠れてしまい目立たない神社ではあるが、坂戸神社、沼尾神社、鹿島神宮の「鹿島三社参り」も個人的にはおすすめの三社参りである。
特に、静かに感謝を捧げながら神社を参拝されたい方は一度訪れるべき神社と言えるでしょう。
ということで、
坂戸神社の御朱印はどんな御朱印?
坂戸神社って?
坂戸神社のご利益って?
坂戸神社の見どころは?
坂戸神社のアクセスは?
このあたりが気になっている方に向けて記しています。
では早速みていきましょう~
坂戸神社の御朱印はどんな御朱印?
おそらく、皆さんが最も気になっているのが、
坂戸神社の御朱印!
これなんじゃないかと思います。ので、まずは御朱印から。
坂戸神社に御朱印はある?
以前は御朱印のなかった坂戸神社ですが、2021年12月に参拝したところ、ご朱印を頂けるようになっていました。
坂戸神社の御朱印はどんな御朱印?
鹿島神宮本宮と沼尾神社、そしてここ坂戸神社の三社を総称して香島之天大神(かしまのあめのおおかみ)と呼ぶ!
というのは先程もお話したとおり。
それもあってか坂戸神社の御朱印は
中央に「香島之天大神」の朱印が押され、
墨書きで中央に「香島之天大神社」、右側に「坂戸社 沼尾社」と書かれたもの。
初穂料:500円
直書き
となっていました。
坂戸神社の御朱印はどこで頂けるの?
坂戸神社の御朱印は鹿島神宮の祈祷殿で頂くことができます。
鹿島神宮の御朱印を頂いたことがある方はご存じだと思いますが、鹿島神宮の御朱印と同じ場所となりますので、
坂戸神社からは少し距離がありますが、ご朱印をご希望の方は鹿島神宮まで行きましょう。
坂戸神社って?
奈良時代には既に篤い信仰のあった坂戸神社は、鹿島神宮、沼尾神社とともに香島之大神(かしまのあめのおおかみ)として崇められ、
祭礼やお祝い事の日にはこれらの三社を詣でる風習があり、これを「鹿島三社詣り」といったそうです。
ご社殿は?
ここはトトロの森?
ってのは言い過ぎかもしれませんが、でも本当にそんな気さえしてくる、坂戸神社はそんな場所に御鎮座されています。
木々に囲まれたその場所に佇むご社殿はとても幻想的で、しばしその場から離れられなくなる。
木々の隙間からは光が差し込み、聞こえるのは風の音とその風によって擦れる木々の音だけ。
天保五年(1834)に造営されたご本殿と弘化元年(1844)に造営された拝殿からなるご社殿は、きっとあなたを魅了することでしょう。
ご社殿をゆっくりと一周
木々に守られるように建てられたご社殿は、その周りを1周することができます。
東国三社の1社である香取神宮や息栖神社もそうですが、個人的にはご本殿の裏側というのが強くパワーを感じられるので、
是非とも皆さんもご社殿をゆっくりと1周するように歩いてみてほしいなと、思います。
特に、ご本殿の真裏にある木は、実際に触れてみるのがおすすめですね。大きい木ではないんですが、御神木ってご本殿の裏にあることが多いですからね。
国指定史跡「鹿島神宮境内附群家跡」
坂戸神社は学術史上、重要な遺跡として1986年に国指定史跡「鹿島神宮境内附群家跡(かしまじんぐう けいだい つけたりぐうけ あと)」に指定されています。
坂戸神社のご利益って?
坂戸神社にはどんなご利益があるのか?ですが、
調べてみたところ、主に国家安泰、学業成就、出世開運にご利益がある神社だということが分かりました。
天岩戸で天照大御神に祝詞を捧げた天児屋根命
坂戸神社の御祭神は中臣氏、藤原氏の祖先神とされる天児屋根命(あめのこやねのみこと)。
天児屋根命といえば、天岩戸神話に登場する神様で、
天照大御神が岩戸に籠ってしまった際、岩戸の前で祝詩(のりと)を奉上し天照大御神を岩戸から出てきてもらうのに一役買った神様。
坂戸神社のご神徳に国家安泰や出世開運があるのも頷けますよね。
坂戸神社境内の見どころは?
坂戸神社の境内は大きくはありませんが、ご本殿や鳥居、石燈籠などいくつか見どころがありますので、そちらをご紹介したいと思います。
鳥居
坂戸神社に着くとこちらの鳥居が最初に出迎えてくれます。
鳥居の両脇には巨木がそびえたち、神域との境を知らせてくれているかのよう。しっかり一礼してから進みましょう。
ご本殿
一間社流造(いっけんしゃながれづくり)のご本殿は天保五年(1834)に造営されたもの。
長い年月が経過したことを感じさせるご本殿は、大きさはそれほどではないものの、厳かな雰囲気でとても身の引き締まる思いがします。
是非ご本殿の裏側にも足を運んでみましょう。
拝殿
切妻造り(きりづまづくり)の拝殿は弘化元年(1844)に造営されたもの。
坂戸神社に着くと鳥居の外からでも拝殿のお姿を確認することができますが、その神々しさに思わず「おぉ~」と言ってしまうはずです。
手水舎
拝殿に向かって左側に手水舎があります。よく見てみると天保七年(1835)に奉納されたと字が彫られています。
ご本殿が造営されたあと間もなく奉納されたようですね。ちなみに水は出ていません。
石燈籠
拝殿に向かって右側には石燈籠が。こちらは寛政十一年と彫られていますので1799年ということに。
つまり現在のご本殿が造営されるよりも前に造られたものであるということ。見る限りでは境内で最も古くに造られたもののようでした。
そしてもう一つ、鳥居の前にも石燈籠が2つほど。こちらは昭和六十二年(1987)に奉納されたもののようです。
鹿島神宮境内から坂戸神社を参拝
坂戸神社は鹿島神宮から少し離れた場所に御鎮座されています。ので、そちらまで足を運ぶ時間がない!って方もいるかもしれませんが、
そんな方は鹿島神宮の境内にある坂戸神社遥拝所から遥拝(遠くから参拝)することもできますので、時間がない!って方は鹿島神宮にある遥拝所から遥拝されるのがいいですね。
鹿島神宮の手水舎横から少し入った場所に遥拝所がありますよ!
鹿島三社参りのすすめ
坂戸神社は鹿島神宮と沼尾神社の三社からなる鹿島三社の1社です。
東国三社参りは有名ですが、実は、この鹿島三社参りも大昔から盛んに行われていた風習があるのです。
せっかくなんで、坂戸神社だけではなく、沼尾神社や鹿島神宮にも参拝されてみては?
鹿島三社参りのあとはこちらの日帰り温泉がおすすめです。
坂戸神社のアクセスは?
次に坂戸神社の基本情報とアクセスです。
坂戸神社の基本情報
■所在地 | 茨城県鹿嶋市大字山之上228 |
■TEL | 0299-82-1209(鹿島神宮摂社につき鹿島神宮の電話番号です) |
■最寄駅 | JR鹿島線「鹿島サッカースタジアム」駅 |
■駐車場 | なし 駐車料金:ー |
■御祭神 | 天児屋根命(あめのこやねのみこと)※中臣氏、藤原氏の祖先神 |
■創建 | 調査中。奈良時代に編纂された常陸國風土記には記述あり。 |
■社格 | 鹿島神宮摂社 式外社 |
■例大祭 | 4月4日(坂戸社・沼尾社春祭) |
■ホームページ | なし |
坂戸神社のアクセス
■電車で行く | 鹿島線「鹿島サッカースタジアム」駅から徒歩約16分(約1.3km) ※当駅は鹿島サッカースタジアムで試合開催日のみの営業 |
■車で行く | ナビで「茨城県鹿嶋市山之上288」をセット 東関東自動車道「潮来」ICで高速を降り、一般道を進むこと約20分 |
■バスで行く | まずは鹿島神宮を目指し、そこから鹿島コミュニティバス。詳しくは次にお話する「鹿島神宮から行く場合」をご参照ください。 |
■備考 | ・駐車場はありませんので近くで時間貸し駐車場を探しましょう。 ・サッカー開催日以外は鹿島神宮駅からバスまたは徒歩で行くことができます。ので、次でお話する「鹿島神宮から行く場合」をご参照ください。 |
鹿島神宮から行く場合
■電車で行く | 鹿島線「鹿島サッカースタジアム」駅から徒歩約16分(約1.3km) ※この駅は鹿島サッカースタジアムで試合開催日のみ運行です。 |
■車で行く | ナビで「茨城県鹿嶋市山之上288」をセット 鹿島神宮からは車で約10分 |
■徒歩で行く | 鹿島神宮から歩くと約40分 |
■バスで行く | 鹿嶋コミュニティバス「鹿島神宮駅」停で乗車、「スタジアム駅入口」停下車。そこから徒歩約15分 時刻表はこちら |
■備考 | ・駐車場はありませんので近くで時間貸し駐車場を探しましょう。 ・サッカー開催日以外はJR鹿島線「鹿島サッカースタジアム」駅が利用できませんのでご注意を。 |
坂戸神社が見つからない
坂戸神社は少し分かりにくい場所にあります。私も初めて参拝に訪れたときは、カーナビのとおりに行っても辿り着けませんでした。
という方は、↑のgoogleマップはピンポイントで坂戸神社を示していますので、こちらを参考に向かえば行けるはずです。
最後は坂戸神社と書かれた案内板がありますので、その道を入って行きます。(この案内板を見落とさないように注意深く探しましょう)
その場所から少し入って行くと右側に坂戸神社があります。
右側に木の柵に囲まれた石燈籠があると思いますが、そこが鹿島神宮摂社の坂戸神社です。
坂戸神社|まとめ
最後にまとめますね。
坂戸神社の御朱印はどんな御朱印?
坂戸神社、沼尾神社、鹿島神宮の三社を総称して「香島之天大神」といい、坂戸神社の御朱印には「香島之天大神社」と書かれ、右側に「坂戸社 沼尾社」という文字。鹿島神宮の祈祷殿で頂けます。
坂戸神社って?
奈良時代に編纂された「常陸國風土記」にも記述のあるお社で、古くから祭礼やお祝い事の日には坂戸神社、沼尾神社、、鹿島神宮を詣でる「鹿島三社詣り」という風習があった。
坂戸神社のご利益って?
国家安泰、学業成就、出世開運にご利益があり、御祭神の天児屋根命(あめのこやねのみこと)は天岩戸神話にも登場する神様で、天照大御神を岩戸から引き出すのに活躍した。
坂戸神社の見どころは?
境内には時代を感じさせるご社殿や石燈籠がある。林に囲まれた坂戸神社はとても神々しく、そこがパワースポットであることを知らせてくれているかのよう。ご社殿はグルっとひとまわりしてみるのがおすすめ。
坂戸神社のアクセスは?
アクセスの悪い坂戸神社なので、公共の交通機関で行く場合は鹿島神宮駅から鹿嶋コミュニティバスを利用して行くのがいいですね。坂戸神社には駐車場がありませんので、お車の場合はご注意を。お時間がない方は鹿島神宮境内に坂戸神社遥拝所がありますので、そちらから遥拝されるといいですね。
こんな感じでしたね?
鹿島神宮と聞くと、香取神宮、息栖神社の東国三社参りが有名で、そちらばかりが目立ってしまいますが、
坂戸神社、沼尾神社、鹿島神宮の三社を詣でる「鹿島三社参り」という風習も古くからあったようです。
木々に守られているかのように佇む坂戸神社はとても神々しく、神聖な雰囲気が漂う神社。
これまでに何度か参拝させてもらってますが、他の参拝者と会ったことはなく、静かにゆっくりと参拝されたい方にもおすすめの神社。
以前は御朱印が無かった坂戸神社ですが、現在は鹿島神宮の祈祷殿で御朱印を頂くこともできますので、ご朱印集めをなさっている方も是非なさってみてはいかがでしょうか?