ここでは鹿島神宮、坂戸神社、沼尾神社の鹿島三社参りについて記しています。
気を付けて頂きたいのが、東国三社ではなく鹿島三社であるということ。
東国三社参り(鹿島神宮、香取神宮、息栖神社)は有名ですが、今回はその東国三社じゃないほうの鹿島三社参りについてお話しています。
ということで、
鹿島三社参りって?
鹿島三社の御朱印ってある?
鹿島三社参りのおすすめの回り方は?
鹿島三社の共通点
鹿島三社参りの所要時間は?
鹿島三社のアクセス
鹿島三社参りあとの日帰り温泉
なんて気になっている方に向けてお話しています。
勘違いしてしまう方が多いかもしれませんのでもう一度言っておきますと、
今回は、東国三社じゃないほうの鹿島三社参り(鹿島神宮、坂戸神社、沼尾神社)についてのお話です。
そもそも三社参りって何よ?って方はこちらをどうぞ。
あの有名な東国三社参りについてはこちら
では早速みていきましょう~
鹿島三社参りって何?
まだまだあまり知られていない知る人ぞ知る三社参り!そんな三社参りが茨城県鹿嶋市にあります。
鹿島神宮(御祭神:武甕槌大神)「茨城県鹿嶋市宮中2306-1」
坂戸神社(御祭神:天児屋根命)「茨城県鹿嶋市大字山之上228」
沼尾神社(御祭神:経津主神)「茨城県鹿嶋市大字沼尾1298」
これらの三社を詣でることを鹿島三社参りと言います。
昔から崇敬されてきた鹿島三社参り
8世紀前半の奈良時代に編纂された「常陸国風土記」には、
鹿島神宮、坂戸神社、沼尾神社の三社を合わせて「香島の天の大神」と称す、と記述されています。
奈良時代...。つまり、どの神社も歴史のある古社ということ。
そしてこれらの三社を詣でる鹿島三社参りは祭礼などの際に行われるなど、大昔から尊崇されてきた古くからある風習。
国指定文化財 史跡「鹿島神宮境内附郡家跡」
大化の改新によって公地公民制となる中、八神群とされる八つの神社だけがその土地の所有を認められます。
①内宮(伊勢神宮)②外宮(伊勢神宮)③安房神社④熊野大社⑤鹿島神宮⑥香取神宮⑦日前・国懸神社⑧宗像大社
ご覧のとおり、鹿島神宮のある古代の鹿島郡も神郡と定められ神社の私有が認められた地。
それほど特別視されていたということがこのことからも分かると思います。
そして、「常陸国風土記(ひたちくにふどき)」には社の南、つまり鹿島神宮の南には郡家(郡の役所)があると記述されていますが、
昭和61年の発掘調査では実際に鹿島神宮の南に位置する場所から郡の役所跡が発見されています。
そのことから国指定文化財 史跡「鹿島神宮境内附郡家跡」に指定。鹿島神宮、坂戸神社、沼尾神社は日本の歴史上重要な遺跡とされているのです。
常陸国風土記(ひたちくにふどき)って?
先程から何度も出てきているる常陸国風土記、ですが、
そもそも常陸国風土記って何?
って方も少なくないと思います。
で、まずはその風土記なんですが、
風土記とは、奈良時代の初めころに中央集権国家を目指す過程で、地方のことを詳しく知っておく必要があるよね?ってことで、
和銅六年(713)に元明天皇が「風土記編纂の詔」を下し、各郡の
②郡郷の名
③土地の肥沃状態
④地名の由来
⑤古老が伝える旧聞異事
の5項目をまとめさせたもので、全国60余国で編纂されたとされたもの。
んで、常陸国風土記ってのがそのうちの一つで鹿島神宮のある常陸国についてまとめられた地方紙ということです。
この常陸国風土記は東国で唯一残った風土記であり、神々に関する記述が多く、また日本武尊(やまとたけるのみこと)も多く登場するそうですが、
特に香島之天大神(鹿島三社の総称)がある香島郡(鹿島郡)については力説されているんだそうです。
現在に伝わる風土記は5つだけ
ちなみに現在に伝わる風土記は、『常陸国風土記』、『播磨国風土記』、『出雲国風土記』、『豊後国風土記』、『肥前国風土記』の5つのみ。
その中でも完全な形で伝わるのは『出雲国風土記』のみなんだそうですよ。
鹿島三社の御朱印ってある?
鹿島神宮と坂戸神社、そして沼尾神社の三社を合わせて「香島之天大神」といいますが、鹿島三社にご参拝の方は、その香島之天大神社の御朱印を頂くことができます。
御朱印の右側には「坂戸社 沼尾社」とちゃんと書かれていますので、坂戸神社や沼尾神社の御朱印であるということは分かるようになってます。
ちなみにご朱印は鹿島神宮の祈祷殿でのみ頂くことができます。坂戸神社、沼尾神社は無人の神社ですんでご注意くださいね。
鹿島三社参りのおすすめの回り方は?
参拝する順番は、
特にルールや決まりはない
ので、お好きな神社から三社参りをスタートして問題ありません。
強いて言えば、
鹿島神宮は「鹿島立ち」という言葉があるように、何かを始めるのに良いとされている神社なので
鹿島神宮からスタートするのがいいのでは?と思います。
鹿嶋「神の道」で三社参り
2012年に市民がつくる本格的ウォーキングコース「神の道」ができました。
この神の道にはいくつかのウォーキングコースがあり、いずれのコースも鹿嶋市の文化財や自然を巡ることができるようになってるわけですが、
そのひとつに鹿島神宮、坂戸神社、沼尾神社を巡ることができるコースがあります。
この神の道は、フルコースで巡ると12kmとか15kmもの距離になってしまいますんで、鹿島神宮ー坂戸神社ー沼尾神社の間だけ神の道を歩いて巡るといいですね。
私自身もまだ神の道で三社参りをしたことがないので、近いうちに神の道を歩いて鹿島三社を巡ってみたいなと、そう思ってます。
鹿嶋「神の道」はこちら
鹿島神宮、坂戸神社、沼尾神社の共通点
鹿島三社参りをしてみたことで、これらの三社には
「とある共通点」
があることに気づきました。
ので、せっかくなんでお話しておきたいなと、思います。(ちなみに↑の写真が沼尾神社)
んで、その鹿島三社の共通点ってやつなんですが、
いずれの神社もご本殿のちょうど真後ろに1本の木がある。
ということです。(↓坂戸神社)
「そんなの大したことじゃなくね?」って言われればそれまでなんですが、
その内、鹿島神宮の木については、鹿島神宮の御神木とされており、私たちが立ち入ることすらできない神域とされているほど大切にされています。
じゃ、坂戸神社と沼尾神社は?ってとこなんですが、
こちらは実際に近寄って触れることができるようになっています。
御神木とされているかどうかは分かりませんが、いずれもご本殿のちょうど真裏にある。
ただの偶然か、それとも…。
実際のところは分かりませんが、ご本殿の後ろに御神体があるってのはよくあることなので、
もしかしたら坂戸神社や沼尾神社の木も神聖なものなのかもしれないですね。せっかくなので実際に触れてみては?
鹿島三社参りの所要時間は?
・車で三社参り
・鹿島神宮→坂戸神社→沼尾神社の順番
・御朱印も拝受
・ランチ時間は含まず
の場合での話になりますが、鹿島神宮で参拝をスタートしたところから三社目の沼尾神社で参拝を終えるまでで概ね2時間30分ほどです。
鹿島神宮は境内が広く見どころも多い神社なので、参拝のための時間がそれなりにかかります。少なくとも1時間はみておいたほうがいいでしょう。
坂戸神社、沼尾神社に関しては境内はさほど広くありませんので、こちらの2社だけであれば移動時間も含めて1時間といったところです。
公共の交通機関の場合、行けなくもないですが坂戸神社と沼尾神社はアクセスが悪いので、それであれば鹿島神宮から歩いて行ったほうがよさそうです。
歩いて鹿島三社参りをされる場合はプラス1時間30分ほどかかりますが、
電車やバスだと待ち時間もあり、もっと時間がかかってしまう場合がありますんで現実的ではないですね。
鹿島三社のアクセス
鹿島神宮、坂戸神社、沼尾神社のそれぞれのアクセスについては、
各神社のアクセスやご利益などをまとめた個別の記事で詳しくご紹介していますので、そちらで確認なさってみてください。
鹿島神宮→坂戸神社→沼尾神社の順にご覧頂くと、その順の行き方を確認できるようになってます。
鹿島神宮のアクセスやご利益はこちら
坂戸神社のアクセスやご利益はこちら
沼尾神社のアクセスやご利益はこちら
おすすめの日帰り温泉ってある?
都内から鹿島三社参りをした私ですが、そのときに立ち寄った日帰り温泉が良かったのでご紹介したいと思います。
ちなみに温泉はその土地のパワーを吸収するのに良いと云われてますんで、パワースポット巡りの際はお近くの温泉に行くのがおすすめです。
んで、その良かった温泉というのが、「阿字ヶ浦温泉 のぞみ」です。
鹿島神宮からなるべく近くの日帰り温泉で
露天風呂は絶対だよね
天然温泉も絶対だしな
できれば綺麗なとこで
眺望が良いとうれしいな
って感じで探すと「阿字ヶ浦温泉 のぞみ」が良さげだったわけです。
難点は、
沼尾神社から車で約1時間かかるということ。つまり鹿島神宮からだと1時間15分くらい。
鹿島三社からみて、さらに北上していきますので都内からは遠ざかってしまうわけですが、
それでも行ってみよう! と決意させたのは、のぞみの「泉質」です。
阿字ヶ浦温泉のぞみの泉質は「療養泉」として認められる成分が基準のなんと26倍以上! というとっても有難い温泉だったのです。
海沿いにあるので、
露天風呂は潮風が気持ちよく、海も見渡せるので眺望面でもよかったですよ。
鹿島神宮近くで日帰り温泉を!なんて方は、ちょっと距離がありますが立ち寄ってみるといいですね。
鹿島三社参り|まとめ
最後にまとめますね。
鹿島三社参りって?
鹿島神宮と坂戸神社、そして沼尾神社の鹿嶋市にある三社を参拝すること。香島之天大神は鹿島三社の総称である。
鹿島三社の御朱印ってある?
香島之天大神社の御朱印があり、坂戸社、沼尾社ともちゃんと書かれています。御朱印は鹿島神宮の祈祷殿でのみ頂けます。
鹿島三社参りのおすすめの回り方は?
おすすめの順番は鹿島神宮→坂戸神社→沼尾神社。特にルールや決まりはないのでお好きな神社からスタートしてOK。
鹿島三社の共通点
どちらの神社もご本殿のちょうど後ろに1本の木がある。坂戸神社と沼尾神社の木については触れることができるので触れてみるのがおすすめ。
鹿島三社参りの所要時間は?
車の場合、概ね2時間30分程度。歩くならプラス1時間30分くらい。
鹿島三社のアクセス
それぞれの神社についてアクセスやご利益をまとめた記事があるので、そちらで確認してね。
鹿島三社参りあとの日帰り温泉
ちょっと距離があるけど「阿字ヶ浦温泉のぞみ」がおすすめ。
って感じでしたね?
鹿島神宮、坂戸神社、沼尾神社の三社はすべて鹿嶋市内にある神社。
奈良時代に編纂された「常陸国風土記」にもその記述がある古社で国指定史跡「鹿島神宮境内附郡家跡」にもされているほど。
東国最大最古のパワースポットと云われる鹿島神宮は有名ですが、実は坂戸神社や沼尾神社も古くから尊崇されてきた歴史のある神社。
坂戸神社や沼尾神社は小さいながらも、その神々しさはきっとあなたを圧倒するはずです。
東国三社の影に隠れてあまり目立たない鹿島三社ですが、是非一度参拝されてみてはいかがでしょうか?